こんにちは、ぱるかです^^
以前の記事で育犬ノイローゼは、飼い主さんが真剣に取り組むほど陥りやすいと書きました。よい子に育てたい気持ちは、私もとても良くわかります。
子犬はいろんなものに興味を示すし、パワフルだし・・・成長は早いし・・・
なんとかしなければ・・・と焦る気持ちもとても良くわかります。
犬にも個性、飼い主にも個性
しつけ本を買って、子犬のうちにやらなきゃいけないこと勉強して、子犬だけでなく、飼い主さん自身も良い飼い主さんになろうと努力しているのではないかと思います。
でも、実際子犬を迎え入れると、しつけ本に書いてあるとおりになんていかないことの方が多くて・・・
犬は、人間と同じで個性豊かです。
のんびりしている子もいれば、デリケートな子、覚えの早い子・遅い子、気の強い子・弱い子・・・同じ母犬から生まれても、みんな違う性格です。
そして、飼い主さん自身もそれぞれ性格も考え方も違います。
何が言いたいかというと、同じしつけ本を読んでも、とらえ方が違う場合もある・・・と言うことです。
その個性豊かな犬に、個性豊かな人間が、しつけ本とまったく同じようにしつけるなんて、無理なんです。
解っていても、「なら、どうすればいいの?」と考えてしまい、育犬ノイローゼになりそうだ・・・となってしまうのではないでしょうか?
犬は人間と同じような感情を持っています。
でも言葉もわからないし、人間のような思考回路も持っていません。だから、教えるのが難しくもあり、簡単な部分もあるといつも感じます。
育犬ノイローゼは克服できる!
子犬を育てるのは、子育てと共通する部分が多くあります。
よく「子供の頃はかわいかった・・・」なんて、成長した息子や娘を見て言ってるのを聞いたことありますよね。
犬の人生…違う、犬生は大型犬なら10年ちょっと、小型犬なら15から20年ほどです。
犬は生後1歳になるころまでには、人間でいう17・18歳くらいまで成長します。当たり前だけど、子犬の時期はたった1年しかないんです。
赤ちゃん犬から迎えれば、たった1年だけど本当に手がかかります。
…でも、手がかかればかかるほど、成犬なってからも愛おしく思えるのではないでしょうか。
「そんなのこと言ったって…今が大変なの・・」と思われる飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんね。ではどうしたらいいか・・・
もう無理・・・となってしまっているのは、犬に対して常に「しつけをちゃんとしなくては」という強迫観念に襲われているのではないか…と思います。
ちょっときびしい言い方をすると、無意識に、犬を自分の完全な管理下におこうとしているようにも見えます。
これが、育犬ノイローゼになってしまうかもという、ひとつの原因でもあると感じます。
犬と人は違う生き物です。
どこかで擬人化して、しつけをしているかもしれません。
犬の成長は、体の成長と心(精神)の成長の2つの面があります。体は生後1歳になるころまでにほとんど成長します。
一方、心もある程度は成長しますが、たとえ成犬になってからでも精神面は成長するんです。もしも問題行動を起こすようになったら困ると心配なら、大丈夫です。
生後1年過ぎた後でも、飼い主の接し方次第で、犬の精神面は成長し、いろいろ覚えてくれます。
盲導犬は、子犬期の約10ヵ月間をパピーウォーカーのもとで育ちます。その時に教えるのは、暮らす環境におびえないこと、トイレ、「スワレ」「マテ」などの簡単なコマンドだけで、あとは愛情を注ぎ身も心も健全に育てることだけなんですよ…^^
犬のしつけにメリハリをつける
「もう、しつけは無理!」・・・そうならないために、しつけにメリハリをつけることが大切です。しつけをするときは集中してやる、でもそれ以外はたっぷりの愛情でつつみ甘えさせてあげる。
例えば、お散歩も常に犬を自分の左側につけて歩かせる…というのは、見方を変えれば軍隊の行進みたいに見えませんか。
犬との信頼関係の中で、犬自身が飼い主と並んで歩きたいなら問題はありませんよね。
でも、まだ自由に遊びたい気持ちがあるのなら、公園や広場で他人の迷惑にならないなら、リードをゆるめて自由にしてあげる…これもメリハリを付けるということです。
そして、甘えさせると甘やかすは違う・・・これも大切です。
甘やかすは、かわいさに負けてしまって、しつけの途中でもまぁいいかと甘噛みでも何でもゆるして、ちやほやしてしまうことです。
子犬期は好奇心も強く遊びが大好きです。一緒に遊んであげることも大切です。
遊ぶ時間もダラダラとではなく、メリハリをつけます。
30分遊んだら「もう遊びは終わりね」と伝えやめます。
遊びと休息を交互にメリハリをつけて繰り返してあげましょう。
子犬は、たくさん眠るもの…たっぷり遊べばよく眠ります。
また、しつけたことを覚えるのは、このよく眠るということが大切で、寝ることで脳が成長していきます。
子犬の寝顔は本当にかわいいですよね♥
甘えたしぐさや表情は何物にも勝る癒し効果がありますよね。
しつけでストレスがたまっているなら、そのかわいさで癒してもらいましょう。なでたり、抱きしめたり、スキンシップをたくさんしてあげましょう。
犬は愛されていることを感じれば感じるほど、飼い主への信頼感も高まり、素直になります。
しつけ本が定義する「いい犬」に育たなくてもいいと思いませんか?
しつけをする意味を少し考えてみましょう。
犬にしつけを教えるのは、
- 人間社会の中で他人に迷惑をかけないように暮らしていくルールを教えること
- 犬自身が安全に生きていけるようにしてあげること
それだけです。
飼い主さんが愛犬をどのような犬に育て、どのように一緒に暮していきたいのか…それは飼い主さん次第です。
人それぞれ、その家それぞれのルールもあるし、環境もちがいます。
その中で、家族の一員である愛犬と、お互いが幸せに暮らせれば、しつけ本が定義する「いい犬」に育たなくてもいいと思いませんか?
●今回のまとめ
同じ母犬から生まれても、子犬はみんな違う性格、そして、飼い主もそれぞれ性格も考え方も違う。同じしつけ本を読んでも、とらえ方が違う場合もある。個性豊かな犬に、個性豊かな人間が、しつけ本とまったく同じようにしつけるなんて、無理。
「やっぱり飼えない」となる前に・・・しつけ本が定義する犬にそだたなくても、人間社会の中で迷惑をかけないことと、犬自身が安全に生きていければ、その家庭のルールでしつけ、お互いが幸せに暮らすことができれば、それでよいと思います。
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