こんにちは、ぱるかです。

ときどき、犬のしつけでお悩みになっている方から相談のメールをいただきます。

ご質問者様がブログ引用を承諾して下さっていることと、よくあるケースなのでシェアします。(メール文章は途中省略しましたが、長いです…お時間あるときに読んで下さいませ)

—–先にちょっと解説すると—–
以前、「森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法」を購入したけれど、長いDVDに飽きてしまい途中で見るのを止めてしまわれたそうです。その後、不確かな情報であっても「柴犬のしつけはこうする…」みたいなことを聞くと、あれこれやってみていたそうです。

結果として、飼い主さんにまで噛みつくようになってしまい悩み、私のブログにたどり着いたとのことでした。

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柴犬 噛む

【ご質問者様】E.Kさん

3才にもうすぐなる柴犬雄です。

一人暮らしの長女が飼い始め、仕事の都合で飼育が困難になり5ヶ月の時に、我が家で飼うようになりました。家の中で飼っています。

我が家は、3人家族で次女23才と夫婦(60代)構成です。

1才を過ぎた頃から噛むようになりました。それまで吠えずにいたのが、吠えるようにもなりました。最近は要求吠えが酷くなり、こちらが言うことを聞くまで吠えます。

また普段は甘えているのに、ご飯を上げる際、また終わった時、オヤツを少し与えた時、物凄く興奮して吠え続け、ケージの中でなければ、思いっきり足を噛みにきます。

また、何か気に入らない事、または嫌な事をされた時?にもいきなり噛みに来ます。

普段は遊んで欲しくていつもおもちゃを持って来て足元に置いて、いつまでも遊ぶのですが。

我が家では主人が怖いので犬はイヤイヤ言うことを聞きます。でも時々攻撃する素振りを見せます。次女とはベッタリでいつも次女の様子を見て甘えていますが、やはり何かの拍子に興奮して噛みつく事があります。

私が最近は一番噛まれています。しっかり躾けているつもりなのですが、一番噛まれます。

お聞きしたいのは、食べ物がらみの時に異常に吠えたり噛んだりするのを落ち着かせることはできますか?

またこの噛み癖を無くすように躾るには、飼い主がどのようなことをしていかなければなりませんか。

今までにもいろいろな躾方法を調べてやってみたりしましたが、うまくいきません。森田さんのDVDも購入して実施してもいます。

最近いい子になって来たな・・と油断しているとガブリ!とやられて、また落ち込んでしまいます。

日本犬の本質もあるかと思います。食べ物がらみの時の興奮は避けられないのでしょうか。先ずはそこが知りたく、よろしくお願いいたします。

ぱるかの回答1 噛む吠えるようになった原因を見極める

お聞きしたいのは、食べ物がらみの時に異常に吠えたり噛んだりするのを落ち着かせることはできますか?

またこの噛み癖を無くすように躾るには、飼い主がどのようなことをしていかなければなりませんか。

私が言えることは、愛犬が「吠えるようになった」、「噛むようになった」…ということが起きるには、必ず原因があります。どんなに優れたしつけ方法でも、原因を見極めなければ、根本からの改善は難しくなると感じています。

柴犬くんが、E.Kさんのお家に迎えられてから、どのように接してきたのか、よく考えてみたらいかがでしょうか?

犬は人と同じように感情豊かな動物なので、人のように傷つくこともあれば心も閉ざします。

飼い主のしつけ方針が、たびたび変わったり感情に任せて厳しい態度をとったりすれば、犬の心はひずんでしまいます。

吠えるようになった…というのは、何か家族に伝えたいことがあるからです。
食べ物がらみで興奮してしまうのも、原因が必ずあります。

噛む吠えるようになった原因を理解し、柴犬くんの気持ちを癒して、原因だったことを改善させる必要があると思います。

大変だと思いますが柴犬くんのことを癒して安心して暮らせるようにしてあげらえるのは、ご家族だけです。

とりいそぎ、お返事まで。

E.Kさん2通目のメール

先に用語解説します。

森田誠さんの犬しつけ方法に出てくる “権威” と “受け止め”

  • 権威:犬のよくない心理に対して、「ダメ!」とメッセージを送ること
  • 受け止め:犬の心を癒す時に使うスキンシップのこと(よーしよしと声をかけながら撫でることで、犬の不安な感情や怖いという感情を取り除いてあげること)

大変丁寧なお返事をありがとうございました。

> ただ、私が言えることは、愛犬が「吠えるようになった」、
> 「噛むようになった」…ということが起きるには、必ず必ず原因があります。

本当にその通りだと思いました。可愛くて吠えず噛まずの子犬が急に豹変する訳がないですよね。

> 犬は人と同じように感情豊かな動物なので、人のように傷つくこともあれば心も閉ざします。
> 飼い主のしつけ方針が、たびたび変わったり感情に任せて厳しい態度をとったりすれば、犬の心はひずんでしまいます。

この辺りが思い当たるところです。色々な躾方法を聞いたり、読んだりして、あれこれやってみました。

自分なりにその理屈に納得して、無視し続ける 声をかけない 等を行いました。以前よりおとなしくはなったものの、それから噛む行為が急に増えたような気がします。

人間より先に餌をあげない 人間より低い位置に居させる等 徹底は出来ずにでも時々思い出したように厳しくしたり・・この子がいい子になって楽しく生活するため・・と思い取り組んでいました。

きっとぱるかさんの仰るように犬の心がひずんで、深い信頼関係が築けていないのでしょう。いつも自分がしっかりしていないからだと思い、犬がかわいそうでなりません。

主人は、最初厳しくて手を挙げてしつけていました。大きな声で怒鳴ります。怖いからか一番言うことは聞きますが、甘えては行きません。最近は怒鳴る行為をやめて暴力もやめ、アイコンタクト 声掛けをするようになりました。

—途中、略—

> 大変だと思いますが柴犬くんのことを癒して安心して暮らせるようにしてあげらえるのは、ご家族だけです。

犬のことを癒す・・どうしたらいいのでしょう。

—途中、略—

食事は今までと変わらず、食べ終えると私の足をじっと見て凄い勢いで吠え続けます。

どんな気持ちで吠えて噛むのでしょう。
その気持ちを受け止めることは出来るのでしょうか。

この子の心が癒えて穏やかな時間を共に安心して過ごせるようもう一度森田さんのDVDを見て考えます。

ぱるかさんのブログも初めて見たくらいですので、もう少し落ち着いて読ませていただきますね。

森田さんのDVDは最初に購入したのですが、「よしよし」とさする行為ばかりで飽きてしまい途中でみるのをやめてしまっていました。

全然理解をしていなかったのですね。

この頃になって初めて 「ウチの問題ある柴犬 雄」にとってとても大切な接し方なのでは・・と思えるようになりました。

このように相談ばかりしてしまい申し訳ありません。3才ですが、何とか穏やかに家族として一緒に暮らせるようにしたいです。

思い悩んで救いを求めてしまいました。犬の気持ちを見直すきっかけを作ってくださりありがとうございました。

ぱるかの回答2 今がチャンスです!

色々な躾方法を聞いたり、読んだりして、あれこれやってみました。
自分なりにその理屈に納得して、無視し続ける 声をかけない 等を行いました。

以前よりおとなしくはなったものの、それから噛む行為が急に増えたような気がします。

無視し続ける 声をかけない 等を推奨しているドッグトレーナーさんもいらっしゃいますが、私は違うと感じています。

人間だって、無視や声をかけない…を繰り返されたら、元気なくなるし、心がひずみます。すぐにやめたほうがいいと思います。

ですが、E.Kさんのように気づかれたのなら、とても良いことだと思います。

今がチャンスです!

現在、E.Kさんがメールに書いてくださったしつけとしてやっていることは、私は愛犬に対してひとつもしていません。

この記事↓↓↓

よくあるしつけ本の間違ったしつけとは

にも書いていますが、先にご飯あげるし、毎日一緒のベッドで寝ています。だけど、何一つ困ったことはないです。甘く見られたこともないです。

ご飯も食べている途中でお皿を取り上げても、「早く食べたいよ」という顔で待っています。500円玉くらいの小さなおやつを口から出させても、怒らず待っています。

それは必ず「くれる」って確信しているからだと思うのです。

きっとぱるかさんの仰るように犬の心がひずんで、深い信頼関係が築けていないのでしょう。

今からでも遅くはないですよ。愛犬くんを癒してあげて、犬自身が穏やかになり、家族の前で犬自身が可愛さを自然と表現できるようになるといいですね。

柴犬の気質を下記の記事に書いたのですが

柴犬をはじめとする日本犬のしつけが難しい理由

人間の手の力で征服しようすれば気質の強い柴犬は反発してきます。

その後どうなるかと言えば、

噛み犬の法則と3パターンの噛みつき方

お嬢様を噛まないのは、一番やさしくて心が通っているからではないでしょうか。あと、アイコンタクトはまじまじと目を見られることを嫌う犬もいます。

犬のことを癒す・・
どうしたらいいのでしょう。

DVDをよく見ると、そのあたりのことも森田さんが解説してくれていますが、私が日々やっていることを書いてみます。

心の中で

「大丈夫だよ。一緒にいるから大丈夫。守ってあげるよ。怖いことは何もないよ。安心していればいいよ。甘えていいよ」

それから

「いつも一緒にいてくれてありがとう」

きれいごとみたいに聞こえるかもしれませんが、いつもそんなこと思いながら

「よしよし・・・」しています。

元々、特に問題行動はなかったですが、これを始めてから、以前より絆が深まったとと感じることが多くなりましたし、犬自身の感情がより表情に出るようになりました。

森田さんのDVDは確かに長くて、飽きてしまう気持ちもわかります。

でも見ていると、犬の表情の変化や行動の変化がすごく良く解ります。撫で方、撫でる強さ、リードを引くタイミングや強さなど、無駄になることがないです。

私も長いなぁ…と思ったこともあるのですが、あるときわかったんです。

「よしよし・・・」この時間が、愛犬を癒すのに一番必要なことなんだと。

癒してあげられるから、愛犬もこちらに体も心もゆだねて安心していてくれるのだって。人間だって、癒しを与えてくれる存在には素直になれますものね。

DVDは何度か見たほうがいいです。大変だと思いますが、がんばって柴犬くんにことも幸せにしてあげてください^^

E.Kさん3通目のメール

(E.Kさんは、森田さんのしつけのテキストが見当たらないと前回メールでおっしゃっていたのですが、見つかったと…)

ご丁寧なお返事をくださってありがとうございました。

正直、こんなに優しく丁寧に応えていただけるとは思っていなかったので、大変嬉しいです。

先ず、テキストが見つかりました!
ヨカッタです〜早速読み始めました。

購入当初には読んでもよく意味がわからなかったのですが、今は読む程に、意味が分かってきました。

今まで「柴犬には・・」と教わったり、読んだりしたかなり厳しい躾方法を信じていました。でも徹底できず、可愛さ余って中途半端にやったりやらなかったり・・

結果、犬にとってストレスがたまってしまったのだと思います。

オマケに主人は暴力的な躾もしました。
これでは攻撃性の強い子になってしまいますよね。

—途中、略—

この2〜3日「受け止め」を心がけて時間があればやっています。

—途中、略—

もっと気持ちを込めて続けます。
ぱるかさんのように思いながら・・

娘も主人も「よーしよし」と声をかけてさすっています。みんなが急に変わったので、戸惑って警戒しているようにも見えます。3人がそれぞれにやってもいいものでしょうか?

それぞれに気持ちを込めて愛情があればきっといいのでしょうね。

これからDVDを何回も見てテキストを読んでウチの息子を癒して安心して生活できるようにしてあげたいと思います。

・・と同時に私たち家族が幸せな生活を送れるように。

ぱるかさん、サイトを見ていてつい送ってしまったメールなのにご親切にありがとうございました。

本当にしつけに悩んでいました。

—途中、略—

最後に、ウチの柴犬は「小太郎」です。コタって呼んでいます♥︎

ぱるかの回答3 家族はみんなコタくん♡の味方だよ

私の愛犬パピたんも、森田さんのしつけの “受け止め「よしよし」” を始めたころは、急に始めたから戸惑っているようでした(笑)続けているうちに、愛情表現してくれているんだって、わかったみたいです。

はじめは要領も良くつかめないかもしれないけれど、やっているうちにお互いにわかってきますよ^^

犬って夢を見るでしょう…寝言でワンワンとか唸ったりしませんか?

そういう時に「よしよし」してあげると、「ふーぅーZzz…」と息をついてまたスヤスヤ眠りだします。安心して眠りだした寝顔を見ると、こちらも癒されるんですよね。

問題行動を起こすまでも2・3日のことではなく、長い時間かかっているのだから、すぐに治る…という訳にはいかないと思いますが根競べです。

森田誠さんのしつけDVDを購入した方だけが見られるサイトにある動画を見ると、”権威” のやり方が解りやすいです。

決まったしつけの時間以外なら「よしよし」はみんなでしてあげてもいいと思います。
家族はみんなコタくん♡の味方だよって・・・

E.Kさんのお優しい気持ちと家族みんなの力があれば、大丈夫。コタくんとともに、E.Kさんのご家族が穏やかで幸せな日々を送れるよう応援しています。

————メールのやり取りは以上です————

まとめ

日本はペット後進国です。そのため犬という動物のことを何も知らずに飼い始めることが多く、知らないがために愛情はあっても上手にしつけてあげられないケースがとても多くあります。

このメールを下さったE.Kさんも、そんな悩みを抱えている方でした。

犬という動物は人間と同じように感情が豊かです。それゆえに、飼い主さんもその感情(愛情)を犬に正しく上手に伝えることができれば良い方向に進んでいきます。

森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法は、そういった意味で、愛犬に一番愛情をそそぐことができるしつけ方法です。そのため、問題行動の根本部分から改善していくことができます。

犬に正しく愛情が伝わらないしつけ方も、また原因を見極めず対処療法でしつけをしても、必ず弊害が出て犬の心にひずみを生みます。

今回のE.Kさんは良かれと思ってやっていたことが、残念ながら愛犬の心のひずみにつながってしまったのです。

でも、いろいろ振り返って、対処療法ではダメなんだとお気づきになられて本当に良かったと思いました。もともとはお優しい方なので、きっと愛犬コタくんを癒してあげ、穏やかに暮らすことができると思います。

「森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法」 どこよりも詳しいレビューはこちら


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