こんにちは、ぱるかです。
悲しくて酷い話題なので、記事にすることを悩んでいたことがあります。
今年の10月末から11月にかけて、栃木県や群馬県、埼玉県…その他複数の県で、赤ちゃんをたくさん産ませた母犬や売れ残ってしまったであろう犬を遺棄したというニュースを目にした方も多いと思います。
良いブリーダーはとても少ないという現実…
今回の犬の遺棄事件、世の中に、利益のためだけにブリーディングしているパピーミル*と呼ばれるブリーダーがいることは知っていましたが酷すぎます。
子犬を産ませることができなくなったメス犬や売れ残ってしまった犬たちを、厄介者として遺棄したと思われます。
先日、NHKでやっていた番組で、今回の事件の背景には、保健所での殺処分を避けるためにできた改正動物愛護管理法(H25年)がある…という話が出ていました。
これは、犬猫等販売業者に対して、規制強化をするために改正された法律です。
販売業者は、高齢や病気、売れ残りなどで販売が困難となった場合でもその犬や猫を、終生飼育しなければならないということです。
自治体は、このような業者から犬猫の引取りを拒否することができるようになりました。規制強化がかえって犬猫へのしわ寄せになってしまっています。
いろいろ思うことを書きたいことはありますが、早く犯人を捕まえてほしいと思います。悪質な利益優先業者を摘発し、ペットを扱う事業者全体への規制をもっと徹底してほしいと思います。
そして何より、日本のペットの流通に関しても、今のような流通システムではなく、もっと命を大事に考える方向へ変わってほしいと強く願います。
数少ないですが、良心的なブリーダーさんもいます
シリアスブリーダーと呼ばれ、ある犬種に特化して、その犬種の良さを引き出せるように、性格や体格など選んで交配し、生後は精神的にも体力的にも健全に育つように気を配っています。
私の伯父もそんなブリーダーでした。
利益より、経費の方がかかる…といわれるこのタイプのブリーダーさんは非常に少ないのが現実です。
ブリーダーをしていた伯父から聞いた話
ペット先進国と言われるでイギリスでは、おじいちゃんの代からこの犬種一筋というブリーダーさんがいます。
また欧米で飼われている家庭犬の方が従順だと思われている方もいると思いますが、それはしつけの問題だけではないそうです。欧米では家庭で飼いやすい穏やかで従順…そんな犬を選んで交配しているということです。
日本のパピーミルは、そんなことお構いなしに交配させているのが現実です。
…欧米の犬が穏やかで従順なのは、そもそも、犬が違うということですね。
逆の話を書くと、コモンドールという犬種がいます。大型犬で全身がモップのようなドレッドヘアーの犬です。
この犬が日本に入ってきたことがあるそうです。
コモンドールは、ハンガリーを原産とする犬種ですが、牧場で番犬として働いていました。
番犬…ですから、攻撃的な犬が優秀な良い犬とされ、そういう犬を交配させてきました。日本へコモンドールがやってきたとき、この優秀な良い犬がやってきたのです。
穏やかでも従順でもない、番犬として優秀な犬です。
犬の気性が扱いづらかったため、日本では全然広まりませんでした。
こういう話をたくさん聞くと、犬種を選ぶのもどこから手に入れるかも、簡単には決められない…と思います。
*コモンドールの画像は、ウィキペディアより おかりしました。
パピーミルからペットショップを通してやってきた子犬
世界には700以上の犬種がいます 。
人間が犬に仕事をさせるために、その能力が優れた犬を作るために改良が重ねられ作られてきた犬種です。
元々、かわいがられるためだけに作られた犬種もありますが、現在家庭犬として飼われている多くの犬種は、みんなそれぞれ仕事をしていました。
多くの犬種は、何かしら仕事をする犬から、家庭犬としてかわいがられる仕事に転職しました。転職しても改良された優れた能力が変わる訳ではないのですよね。
犬種を決めるときは、その犬種の元々の仕事や能力(何の目的で改良されたか)を調べてからにした方がいいと、改めて思います。
また、問題行動を起こしてしまう犬の多くは、パピーミルからペットショップを通してやってきた子が多いと言われています。
家族の一員になったときから、愛情をたっぷり与え、社会化させてあげる、犬が人間社会に入っても困らないようにしつけてあげれば、問題行動など起さない良い子になります。
このブログで紹介している、森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法は、まだ幼すぎる時期に親犬や兄弟犬と離されてしまったり、生活環境が悪くて心に傷を負ってしまった子の心を癒しながらしつけができるプログラムになっています。
お世辞にも良い環境で生まれた訳ではなくても、新たに家族として迎えられた家庭では、幸せになってほしいと強く願います。
●今回のまとめ
子犬をブリーダーやペットショップなどから買う場合は、利益優先なのか犬という動物を大事にしている業者さんなのか調べた方がよいです。
もし、パピーミルで生まれた子犬だとしても、その子犬が家族として迎えられるまでのことをしっかり理解して、たくさんの愛情を注ぎ育ててあげることが大切です。
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