こんにちは、ぱるかです^^

トリマーの従姉から聞いた話では、トリミングに来る犬の飼い主さんから、お腹を見せるのを異常に嫌がるけれどどうしたらいいかと、相談を受けることがあるそうです。

今回は、お腹を見せない…その秘密について書きます。

お腹を見せない犬は父犬にしつけられていないから…

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ブリーディングをして、家で子犬を産ませると、母犬と父犬はどう子犬と向き合っているかがわかります。

私の家で子犬を産ませることはなかったのですが、ポインターという犬種のブリーダーをしていた伯父のおうちでは、かわいい赤ちゃん犬が一度に12匹も生まれたことがあります。(ぱるかのご挨拶に書いたトリマーの従姉の父)

この12匹の赤ちゃん犬は離乳する頃になると、塩ビ管を縦に割り、雨樋(アマドイ)のような形にした中に離乳食を入れ、12匹が並んで食べていました。子犬が並んで食べている姿は、それはかわいくて一番印象に残っています

子犬たちがその塩ビ管で離乳食を食べるようになったあるときのことです。子犬が遊びの中で興奮しすぎて走り出したときに、父犬が飛んで行って「ガウッ」とうなり、子犬をひっくりかえしたのです。

私は、いじめてるの?・・・って思ったほどの迫力です。

父犬は子犬をいじめてるの?

驚いていた私に、伯父は犬の子育てについて、いろいろ話をしてくれました。

離乳期になった子犬を遊ばせるのは父犬で、父犬もしつけをするということです。

犬は生まれたときの姿は、目も耳も開いてなく未熟な状態で生まれてきます。それが、生後4週間ほどすると、目も見え耳も聞こえ、乳歯も生えてきて離乳が始まります。

母犬は子犬育てにかかりきりなので、この時期に放っておくと餓えてしまいます。このころになると、父犬は母犬の小屋に入ってきます。

子犬は、目も見えるようになり耳も聞こえ、いろんな物に興味を示し始めます。ご飯も欲しがります。

父犬は、目があき、身の回りにある様々な物に興味を持ち始めた子犬を、くわえたり舐めてたりいろんなことをします。兄弟犬で甘噛みプロレスを始めれば、仲裁に入ることもあります。

興奮している子がいると、父犬はくわえて押さえつけたりひっくり返します。

子犬は「キャン」と吠えますが、また遊び始め父犬に叱られます。始めはひっくり返されたことに驚いても、だんだんに慣れて次から次に父犬にひっくり返されます。

子犬はパワフルです。何度も何度も繰り返し父犬に「ガウッ」とひっくり返されます。余りに興奮が激しいときは、マズルをくわえて、たしなめていることもありました。

この繰り返しで、噛まれたからと言って、いちいち相手に噛みつき返したりしない、噛む力の加減も覚えたりするのだそうです。

子犬同士でプロレスしたり、父犬にひっくり返されたりしてもお腹が丸見え状態になります。

父犬に叱られたことで、脳は刺激を受け・・・脳が活性化する…この時期に子犬が父犬と遊ぶのはとても大切なことです。

母犬は…といえば、子育てて疲れているためか、余り子犬に近づこうとしないんです。でも何かあればすぐにとんでいきます。

犬は飼い主に抵抗しているのではなく、お腹を出すのが怖いのかも

従姉と話しているうちに、お腹を見せるのを嫌がる犬は、早くに親犬と離されてしまい、この父犬のしつけを受けなかったか受ける時間が短かったのではないかと思いました。

現在、日本のペットショップでは生後45日以上の子犬でないと販売はできないことになっています。・・・でも、ペットショップに、生後45日の子犬が並ぶということは、もっと早くから母犬や父犬家族と離されてしまった…ということです。

母犬のしつけはもちろんのこと、父犬のしつけもちゃんと受けていないですし、兄弟犬との遊びの時間も十分ではない状態です。

余りに早い時期に母犬や兄弟犬と離されてしまった子犬は、問題行動を起こしやすいと言われています。

専門家の研究により、

「6週齢で子犬を生まれた環境から引き離せば子犬は精神的打撃(精神的外傷)の影響を受けることになる」

という研究結果が出ています。

もしも、とても幼い子犬を迎え入れるなら、犬の家族による社会化やしつけがされていないことを理解して接する必要があると思います。

父犬に叱られたり、ひっくり返される経験が少ないから怖い…飼い主に抵抗するのではなく、慣れて無くて何が起きるかわからないから怖くてパニックをおこすこともある…のではないでしょうか。

犬はとても怖がりなところがある動物です。
(犬にとって弱点であるお腹を見せることは怖い…ということも当然あります)

お腹を見せないからと言って、抵抗しているとか、服従していないということでもないと感じます。

無理やり慣れさせるのも、怖いと思っているならかわいそうなので、今よりもっと深い信頼関係を築くことからはじめてはいかがでしょうか。

その方法が解らないときは、『森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法』が一番いいと思います。何より時期尚早に母犬や父犬・兄弟犬と離された子たちの心を癒すこともできるプログラムです。

しっかりとした絆で信頼関係ができると、飼い主さんにお腹を見せるようになるなんて、造作もないことです。

質の高い信頼関係を築くことができれば、自然とスキンシップをしているうちに見せてくれると思います。

今はお腹を見せなくても困らないかもしれません。
しかし病気になったとき、お腹を見せることができないと動物病院へ行っても診察してもらえないということにもなりかねません。

愛犬の体、どこでも安心して触らせてくれる関係を築いておきたいですね。

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マークという名のポインターは一度に12匹の赤ちゃんを産んだことがあります。

なんと…その日、伯父も伯母もいなくて、まだ小学生だった従姉は一人で12匹取り上げたそうです。
従姉はマークの犬小屋に入って、生まれた赤ちゃん犬が踏まれないように移動させたり、12時間以上かかったと…

小学生の従姉にとっては、きっと大変だったと思うけれど、すごく貴重な体験ですよね。

 

●今回のまとめ

お腹を見せることを嫌がる犬たちは、父犬のしつけを受けなかったか受ける時間が短かったのではないかと思う。

ペットショップから生後60日ほどの子犬を迎え入れるなら、犬の家族による社会化やしつけがされていない可能性があり、必要以上に怖がりになっていることがある。

まずは、深い信頼関係を築くことが大切。

 

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